百椿図(ひゃくちんず) 江戸時代、空前の椿ブーム
コラム
江戸時代に巻き起こった椿ブーム
江戸時代初期の寛永年間に起きたツバキブーム。
狩野山楽筆とされる「百椿図」は、当時のツバキ愛好熱を象徴する貴重な絵巻物として、今日に伝えられています。
2巻あわせて約24メートルの絵巻物には、大名や皇族、公家、僧侶などが愛した多彩なツバキが描かれ、
なかには今日では珍しい色や形のツバキも記録されています。
漆や金箔が施された器や膳、文箱、扇などを花器に見立て、100を超えるツバキの斬新で多彩なアレンジメントの数々。
さながら、ツバキの飾り方や楽しみ方を盛り込んだ美麗なアイデアブックになっています。
(根津美術館所蔵)
華やかで、艶やかな、椿